スペイン語のアクセント記号(´)の役割と読み方ルール
スペイン語では、アルファベットの上に付く アクセント記号(´)=アクサンテ がとても重要です。
アクセント記号は “見た目の飾り” ではなく、発音・意味・強勢位置(どこを強く読むか)を正確に示す必須要素 です。
1. アクセント記号の役割は大きく3つ
① 強勢位置(アクセント位置)を示す
スペイン語には基本の強勢ルールがありますが、そのルールに当てはまらない単語は アクセント記号で強勢を明示 します。
例:
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café(カフェ) → 「fe」を強く読む
-
balón(ボール) → 「lón」を強く読む
② 同じつづりの単語を区別する(意味を変える)
アクセントの有無で意味が変わる単語があります。
例:
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sí(はい) vs si(もし)
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tú(あなた) vs tu(あなたの)
-
más(もっと) vs mas(しかし)
③ 疑問・感嘆の疑問詞を示す
疑問文・感嘆文で使う疑問詞はアクセントがつきます(文中の普通の関係詞はつかない)。
例:
-
¿Qué haces?(何してるの?)
-
No sé qué hacer.(何をすればいいか分からない)→これは関係詞=アクセントなし
2. アクセント記号が必要になる強勢ルール(超重要)
スペイン語の単語は原則、語尾の文字に応じて強勢位置が決まる言語です。
● 原則①:語尾が母音・n・s → 後ろから2番目の音節に強勢
例:
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casa(カーサ) → ca・sa
-
hablan(アブラン) → ha・blan
-
lunes(ルネス) → lu・nes
● 原則②:語尾が母音+n+s 以外 → 最後の音節に強勢
例:
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doctor(ドクトール) → doc・tor
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feliz(フェリス) → fe・liz
3. 原則から外れるとアクセント記号がつく
例 1:語尾が母音なのに最終音節に強勢が来る場合
→ 原則①に反するためアクセントが必要
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café(カフェ)
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volví(戻った)
例 2:語尾が子音なのに後ろから2番目に強勢が来る場合
→ 原則②に反する!
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lápiz(鉛筆)
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cárcel(刑務所)
4. スペイン語のアクセントは必ず “強く読む” 場所につく
アクセント記号は
「ここを絶対強く読む!」
というサイン。
そのため、アクセント記号のある母音を長く伸ばす必要はありません(伸ばさない!)。
強く、はっきり読むだけです。
5. よくある誤解:アクセント記号=音の高さではない
スペイン語には日本語のような「音の高さのアクセント(高低アクセント)」はなく、
音の強さ(ストレス)を示すだけ。
6. 実践!アクセント有無の発音違い早わかり
| 単語 | 発音 | 意味 |
|---|---|---|
| papa | パパ | じゃがいも |
| papá | パパ(後ろ強勢) | お父さん |
| como | コモ | ~のように / 食べる(一人称) |
| cómo | コーモ | どのように(疑問詞) |
| esta | エスタ | この |
| está | エスタ(後ろ強勢) | ~である |
アクセント記号ひとつで意味が激変するので注意!
7. 学習のコツ:アクセント記号は “スペルの一部” として覚える
英語のように「ついててもついてなくても読める」ものではなく、
スペイン語ではアクセントもスペルの一部。
辞書で調べた単語は、アクセント記号の位置まで必ずメモしましょう。