スペイン語の「gustar」構文を簡単に理解するコツ
スペイン語を学ぶとき、初心者が最も戸惑うのが「gustar」の使い方です。「〜が好き」という意味ですが、日本語とは語順や主語の考え方が違うため、最初は混乱しやすいです。本記事では、初心者でもすぐに使いこなせるコツを具体例とともに解説します。
「gustar」の基本的な考え方
日本語では「私はリンゴが好きです」と言いますが、スペイン語では**「リンゴが私にとって魅力的である」という構造になります。つまり、「好きなものが主語」**で、「好きな人は間接目的語」となるのがポイントです。
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日本語: 私はリンゴが好きです
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スペイン語: Me gusta la manzana.
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la manzana(リンゴ) → 主語
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me(私に) → 間接目的語
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gusta → 動詞「gustar」
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「gustar」の基本構造
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間接目的語(誰にとって好きか)
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me(私に)、te(君に)、le(彼に/彼女に/あなたに)、nos(私たちに)、os(君たちに)、les(彼らに/彼女らに/あなた方に)
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動詞「gustar」の形
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単数のもの → gusta
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複数のもの → gustan
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主語(何が好きか)
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名詞や動詞の不定詞(〜すること)
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例文
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単数のものが好きな場合
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Me gusta el chocolate.(私はチョコレートが好きです。)
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複数のものが好きな場合
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Me gustan las manzanas.(私はリンゴが好きです。)
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動詞に対して使う場合
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Me gusta bailar.(私は踊るのが好きです。)
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「gustar」を使うときの便利なコツ
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主語と間接目的語の関係を逆に考える
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日本語の「〜は私が好きです」ではなく、**「〜が私にとって好きです」**とイメージする。
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複数か単数かで動詞を変える
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名詞が1つ → gusta
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名詞が複数 → gustan
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動詞の不定詞 → 常にgusta
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間接目的語を必ずつける
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me, te, le, nos, os, les がないと意味が通じません。
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例: Me gusta el café. ✅ / Gusta el café ❌
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応用:否定文や疑問文
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否定文
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No me gusta la pizza.(私はピザが好きではありません。)
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疑問文
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¿Te gusta el helado?(アイスは好きですか?)
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強調したい場合
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A mí me gusta el fútbol.(私はサッカーが好きです。)
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※「a mí」を加えると、誰にとって好きなのかを強調できます。
覚え方のまとめ
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好きなものが主語、好きな人が間接目的語
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単数 → gusta、複数 → gustan
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動詞の不定詞もgusta
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否定・疑問・強調も間接目的語を忘れない
例文で確認
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Me gusta leer libros.(私は本を読むのが好きです。)
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Te gustan los perros.(君は犬が好きです。)
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A ella le gusta viajar.(彼女は旅行が好きです。)
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No nos gusta la lluvia.(私たちは雨が好きではありません。)
このコツを押さえるだけで、「gustar」構文の理解は格段に楽になります。最初は逆向きの考え方に慣れることが大切ですが、何度も例文を作って使うことで自然に身につきます。