科学で証明!金と比重計を使った「比重鑑定」のやり方を徹底解説
「祖母からもらった金の延べ棒、本当に本物?」
「高価な貴金属、自分で金の鑑定をしてみたい!」
そう思って、金の真贋を見分けたいと思っていませんか?貴金属の鑑定には様々な方法がありますが、中でも科学的に信憑性が高いとされているのが、「比重計」を使った比重鑑定です。
この記事では、比重計を使い、金の真贋を見分ける鑑定方法を、初心者の方にも分かりやすく解説します。
そもそも「比重」とは?
比重とは、ある物質の密度と、基準となる物質(水)の密度を比較した値のことです。金は、非常に比重が重い金属として知られています。
純金(K24)の比重:約19.3
水の比重:1
つまり、純金は水より約19.3倍も重い、ということになります。この比重の値が、金製品の真贋を判断する上で重要な手がかりとなります。
自分でできる!比重計を使った「比重鑑定」のやり方
比重計を使った鑑定は、専門の機械や道具が必要になりますが、原理はとてもシンプルです。
【用意するもの】
比重計:貴金属の比重を測定するための専用の機器です。インターネットなどで購入できます。
電子天秤:貴金属の重さを正確に測るためのものです。
水:比重を測るための基準となります。
貴金属:鑑定したい金製品
【鑑定のステップ】
ステップ1:
電子天秤で貴金属の重さを正確に測ります。
(例)貴金属の重さが19.3グラムだったとします。
ステップ2:
比重計の容器に水を入れ、そこに貴金属を入れます。この時、比重計に表示される「水中での重さ」を読み取ります。
(例)水中での重さが18.3グラムだったとします。
ステップ3:
以下の計算式に当てはめて、比重を計算します。
比重 = 空気中での重さ ÷ (空気中での重さ - 水中での重さ)
(例)19.3グラム ÷ (19.3グラム - 18.3グラム) = 19.3グラム ÷ 1.0グラム = 19.3
ステップ4:
算出した比重と、金の純度ごとの比重を比較します。
純金(K24):約19.3
K22:約17.7
K18:約15.5〜16.5
K14:約12.9〜14.6
(例)比重が「19.3」と算出されたので、これは純金(K24)である可能性が高いと判断できます。
比重鑑定のメリットと注意点
メリット
科学的で正確:比重鑑定は、科学的な根拠に基づいた方法です。
製品を傷つけない:試金石などと違い、製品を傷つけることなく鑑定できます。
注意点
比重計の精度:使用する比重計の精度が低いと、正確な値が出ない可能性があります。
中空の製品:内部が空洞になっている製品(中空チェーンなど)は、正確な比重が測れません。
複合素材の製品:ダイヤモンドなどの宝石や、他の金属が含まれている製品は、正確な比重が測れません。
まとめ:比重鑑定は、あくまで目安として
比重計を使った金の鑑定方法は、非常に科学的で信憑性が高いものです。
しかし、比重鑑定だけで100%の真贋を断定することは難しいです。最終的には、信頼できる専門家(貴金属買取店や質屋など)に鑑定してもらうことをおすすめします。